寒波がやってきた
寒波がやってきましたね。
当院は大阪ですが、昨日からグッと冷え込む感覚が
強く出るようになりました。
正直めちゃくちゃ寒いです。夏の暑い頃が懐かしい・・・
こんな寒いのいつまで?
と思い調べてみると12日までは続く模様。
寒波と体
しかし職業柄、こんなに勉強するのにうってつけの機会も
珍しいと、ツイートしたものが思ったより反響を受けました。
現代では空調があったりしますが、
気温の変化は無意識レベルで体は微調整をしてます。
(ホメオスタシス・恒常性ってやつですね)
これは本当に稀有なことなのですが
鍼灸師はこのホメオスタシス、身体の微細な変化を
客観的にみることができる数少ない職業です。
『寒い』という感覚を感じた時、
皮膚はどんな反応をするのか?
血管は?筋肉は?脈拍は?顔色は?
急激な気温の変化や寒波はとても良い機会を
僕らに与えてくれているようです。
(まさに天の恵み!)
体と脈診
東洋医学には「寒邪」という言葉があります。
「寒さが体に悪さをする」くらいの意味ですね。
ここからは少し専門的な話ですが
寒いと感じた身体の反応はどうやって
客観的に調べるのでしょうか?
「機械や温度計で測る?」
いえいえ精度が悪すぎるし非効率過ぎます。
現代ではまだまだ人の方が繊細に評価できるのです。
そしてそんな時に登場するのが僕ら鍼灸師です。
東洋医学を学ぶことで
約2000年以上の体の反応の記録を垣間見える
ことができるのです。
そしてその代表的な方法が脈診なのです。
(ぶっちゃけ身体の変化が見れるなら脈でなくても構わないと思ってます)
寒波と体
寒邪は収斂性
寒いと起こる反応は実は様々です。
東洋医学では
「寒邪」の特徴は収斂性
と言われています。
寒邪の収斂性というのはどんなものでしょう?
寒波のある今日のような日に外に出ると
「肌はしまり」
「筋肉はかたくなり」
「血管は体表から深部へ動く」
というような反応を見せます。
見ていて、なんとなく
身体全体が収斂していく様子を感じませんか?
これがいわゆる「寒邪の収斂性」というやつです。
これを他人の身体の血管で確認すれば「脈診」
筋肉の張りや皮膚感で確認すれば「腹診」
血色や水分量でみるなら「舌診」になるのです。
言葉遊びが多すぎる
東洋医学を学ぶ人は言葉に踊らされ過ぎな印象を受けます。
確かに東洋医学は難しく、深遠な部分もある
それは確かなのですが、その基礎は決して
複雑なものではないはずです。
(難しい数式も科学の理論も当時はなかったのですから)
ただし僕らが感じる「熱い」「寒い」「ジメジメする」
そんな感覚をまずはしっかり感じること、
それこそが東洋医学の基本にして奥義ではないかと
最近では考えています。
古い時代の医学なので言葉は難しいですが
やっていることは素朴なのです。
頭でっかちにならずに
何度も何度も素直に練習すれば必ず身につくはずです。
まとめ
鍼灸や漢方の東洋医学は素朴なのが強みです。
学習するのも実に素朴で、
学ぶきっかけは町中もしくは自然の中に山のようにあります。
まさしく自然を味わいつくすことで
鍼灸師としての腕も上がっていくと当院では
考えております。
酸いもあまいも自然の魅力をしゃぶりつくす
そんな鍼灸師になりたいですね。
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