アトピーと鍼灸とエビデンス

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システマティックレビューは論文の論文

この論文はシステマティックレビューと呼ばれる形式で書かれました。システマティックレビューというのは、「たくさんの論文についてまとめた論文」くらいの意味でイメージしてもらえると良いかもしれません。このシステマティックレビューは2013年までの電子検索できる論文をまとめてくれているようです。施術法として「鍼治療」、「鍼治療」、「耳鍼」、「電気鍼」、「レーザー鍼」、「ドライニードリング」が含まれるものを検索したようです。ただし、鍼注射や指圧は検索から除外されています。またプラセボ(思い込み)が起きない状況での研究のみを採用されています。参照された論文は全部で30でした。


このシステマティックレビューは2013年までということなので10年近く前の論文なようです。古いデータですので今ではもう少し結果が変わっている可能性を考えないといけませんね。あと使用したものは「鍼っぽいもの」であれば何でも良いようです。ドライニードルって何でしょうか?針灸の鍼も大体乾いてますよ?(←違うそうじゃない)。知ってる方いたらコメント欄で教えてください。
あとプラセボを排除しているのも大事ですね。臨床だとプラセボでも何でも使って治すところですが、こう言う研究では純粋に「鍼治療にはどれだけの効果があるのか?」を調べるためには非常に重要です。まあ逆に言うとそれくらい人の思い込みというのはすごいパワーがあるのです。

痒みに対して鍼灸は強い

痒みに対しては血管の拡張の誘導、炎症性細胞のメディエーターの変化、神経繊維(C繊維)の刺激による他の神経伝達物質の低下などなどが可能性としてあげられていました。面白いことに、痒みを知覚する脳の部位の活性が低下していることも分かっています。「私は痒いんだ!」という思い込みにも効果が高いようですね。また鍼で効果のあった症例では、抗ヒスタミン薬が無効なものも多い結果がありました。「痒み止め薬」の効かない患者さんに鍼灸施術は良いかもしれませんね。

参照元はこちら
Efficacy of acupuncture in the management of atopic dermatitis: a systematic review


当院ではアトピー性皮膚炎施術に取り組んでいます

アトピー性皮膚炎は良い治療法が研究されていますが、いまだに「症状と付き合う病気」であることがほとんどです。いわゆる脱ステロイドを目指すためには、自己治癒力をいかにして高めるかといった部分にフォーカスすることが大切です。当院では鍼灸施術を通して、脱ステロイドを目指しております。お困りの方は、ご相談ください。

当院のアトピー性皮膚炎に対する考え方はこちら

Atopic dermatitis
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