現代医学には
clinical pearl(クリニカル・パール)
という言い方があるらしい。
証明されたものも、されていないものも含めて
優れた臨床医が残した格言(臨床的叡智)
のようなものと説明されている。
翻って伝統医学にも様々な名言が残っている。
統計の発想がないこの医学では
老中医(名医)の名言は
まさにclinical pearlと言い変えることが
できるのかも知れない。
ここではそんなclinical pearlを紹介する。
胃和さざれば、すなわち臥して安ぜず。 《黄帝内経》
胃に何らかの異常があれば、横になっても眠れないよ
現代語訳すればこんなところだろうか
食べ過ぎで寝苦しいことは
誰もが一度は経験されたことがあるだろう
専門的に言えば
食べ過ぎると一時的に胃が食滞を引き起こし
「胃不和」の状態になると考えられるのだ。
ただ「実」と言わず「不和」と表現するところが
ニクいなぁと思わされるところである。
学生の時分には飲み会、飲み会で
「胃不和→不眠」をいつも引き起こしていた
と思い返すと骨身にしみる格言である。
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