温病条弁 原病篇⑵

イノキ!ボンバイエー!

ここでは比較的新しい伏気(ふっき)
という考え方が登場する。
それまでの伝統医学では、
何か(邪)によって病がすぐに
引き起こされると考えられていたが、
「いやいやすぐには発病しなくても
いいんじゃない?
むしろ忘れた頃に発症するものも
あるんじゃない?」
と言った批判から生まれたのが
「伏気」です。

当時はかなり物議を醸したようですが
温病学の発達とともに今では
市民権を得た病の捉え方となりました。
関東で有名な積聚会というのが
ありますが、この「積聚」というのも
一種の伏気と捉えることが
できるかもしれません。
(積聚については推察の域を出ないので
違ってたらごめんなさい)


《陰陽応象大論》曰、
「喜怒不節、寒暑過度、生乃不固、故重陰必陽、重陽必陰、故曰、冬傷於寒、春必温病」


呉鞠通の解説は長すぎるので省略します。
(気が向いたら追記します。ごめんなさい)

前の条文で外因による要素が温病には
大きく関わるのだと述べていた。
この節では喜怒などの精神的要素(内因)
が絡むことで引き起こされる温病がある
ということを述べている。

つまり傷寒論にしてもそうであるが
外からの環境因子(外因)だけでなく
体内の状態に目を向けることに
温病条弁が後世に残りかつ
伝染性疾患以外の多くの病への
ヒントが溢れてるのだと思う。

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