鍼はなぜ効くのか?
鍼はなぜ効くのか?
日々科学が進歩していますが、
まだまだわからないことが多いのが鍼の作用機序です。
「作用機序がわからなければ効果がない」というわけではありません。
経験的には効果があることが認められているのですが、
仕組みがよくわかっていないのです。
電卓ってみんな使えるけど
電卓の仕組みを知っている人がほとんどいないのと同じような状況です。
科学的にはまだ分からないけれども・・・
科学ではまだ解明できてませんが、理論はあります。
世の中には、科学以外でも病気や現象を解釈する方法があります。
その一つが伝統医学です。
伝統医学とはどのような考え方なのでしょうか?
科学のように物質的に考えたり、分解したりする考え方ではなく
物事の関係性を観察するのが伝統医学の特徴です。
先ほどの電卓の例でたとえてみましょう。
電卓を分解して電卓の仕組みを調べるのが科学なら
電卓を押してみて使い方を調べるのが伝統医学です。
実際はここまでクリアカットに分けれるワケでもないので
あくまでも大まかなイメージだと思ってください。
なので針灸含め伝統医学を営む人は
理由は分からないけれど治し方は知っているよ
みたいな人が多くなる現象が起こります。
それでも科学がやっぱり必要
「それなら病気なんて治ればいいんだから、伝統医学でいいじゃん!」
と言われそうです。
しかしそれにも問題はあります。
伝統医学はその特性上、
職人芸になりやすく伝承が非常に難しいのが現状です。
病気というのは誰もがなるものですので
名医はいてもいいのですが、
「それなりに治せる」という状況を
常に作らないといけません。
その点で科学が現代医学において真価を発揮したのが
「天然痘ワクチン」でした。
これによって人類は世界から天然痘を駆逐しました。
仕組みを調べるということがいかに大切か
分かる歴史でした。
慢性疾患には今でも有効な伝統医学
では伝統医学の存在意義はどんな所にあるのでしょうか?
原因不明な症状や不定愁訴と呼ばれる主訴が多すぎるものに
非常に鍼灸や東洋医学は有効です。
たとえていうならば
原因が分かる疾患に強い現代医学に比べて
「わかないものをわからないまま扱う医療」
という側面が非常に強い分野だろうと
現時点では考えています。
まとめ
現在も鍼灸の作用機序は解明されている途中です。
鍼灸に伝統医学の観点と科学的な仕組みの観点が
組み合わさることでより鍼灸や伝統医学の可能性が
広がるのではないだろうかと最近では思っています。
※※番外編※※
最近でも鍼灸の作用機序に関する新しい知見が出てきています。
専門家や興味ある方は読んでみてくださいねー
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