二条では伏気温病に
内因と外因が絡むこと
三条では伏気温病において
内因において「精」ということが
とても重要であると読み解いた。
この四条では
伏気温病の治療において
季節・気温が大切になることを説く。
《熱論篇》曰「凡病傷寒而成温者、先夏至日為病温、後夏至日為病暑、暑当与汗出、勿止」
温は、暑の兆しなり。夏至に先んずるは、春候なり。春気は温かく、陽気発越するには、陰精不足をもってこれをうく。ゆえに温を病むとなす。夏至に後るれば、温盛んにて熱となり、熱盛んなればすなわち湿動き、熱と湿うちて暑をなすなり。「勿(なか)れ」は、禁止の詞なり。「暑の汗を止むる勿れ」は、すなわち治暑の法なり。
ここでは夏至の前後で治療が
変わることを述べる。
夏至の前後言うと分かりにくいが
気温の違いと考えれば
分かりやすいかもしれない。
特に多湿の日本では夏場に暑邪を
意識することが多いように思う。
加えて「暑」は外邪の一つであるが
熱+湿=暑と考えるのが妥当だろう。
西洋医学ではあまり言わないが
ホメオスタシスを考えれば人の体は
気温の影響を大いに受けていることは
想像に難しくないのであり
それを経験的に治療まで組み込む
臨床勘は敬服するばかりである。
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